庭づくりの基礎知識
一口に庭といってもいろいろの種類がありますが、おおまかに日本庭園、洋風庭園、和洋折衷庭園の三つの様式にわけられます。しかし、目的別に分けると様々でその家族のライフスタイルによって異なってきます。庭も家庭生活の場であることを考慮して生活と密着して、しかも、趣味と実益を生かした楽しみも出来る場、戸外の自然とのふれあいを大前提にして庭づくりを考えていくようにしてください。
まずは、基本の準備から・・・
基本2   敷地条件を考えて庭づくりをする
たとえば、高原のような庭をイメージした場合、シラカバやナツツバキなどの木を植え、可憐な野草を配し、庭を散策できるような小径をつけ腰をおろせる木のベンチを置きます。小鳥が来る様にバードテーブル、巣箱などを置き、夜の庭も楽しめる様に照明もつけて・・・・というようにテーマを設けることによってイメージが膨らんでいきます。 どのような庭でも家族全員が参加でき、楽しめる空間づくりが基本です。
草花や樹木、野菜、芝生を庭づくりに取り入れる時、日当たり風通し排水土壌など植物に必要な条件が整わないと花が育たなかったり、実をつけなかったりします。風通しや日照が十分でない場合、植物を植えるよりも石を主体とした庭づくりを考えなければなりませんね。あとで手直し等が生じそれに伴う労力や費用もばかになりません。しかし、地形を上手に生かせば個性的な庭づくりができます。
例えば、日照のあまり望めない場所で日本古来の石組みと敷き砂利の石庭にしたり、また、床をタイルや石畳にして、中央に西洋風の噴水や飾り鉢を置いてスペイン風のパティオにするなど地形をいかす創意と工夫をすればどのような場合でも庭づくりは可能です。
基本1   どんな庭をつくるかイメージをかためる
基本3   建物との調和を考える
庭は住まいの一部です。和風の建物には和風の庭、洋風の建物には洋風の庭と厳密に考える必要はありませんが、統一感をもたせた違和感のない庭づくりをしましょう。 今日、住宅の大部分は洋風、または和洋折衷の住宅で庭の広さも限られています。コニファー類は玄関前のスペースから、グランドカバーまでいろいろ楽しめ、時代の要請にこたえられる樹木といえるでしょう。
基本4   維持管理のしやすい庭を心がける
庭は建物と違って、庭づくりを終えたとき庭が完成するのではなく育ちつづける木や草があることをわすれてはいけません。庭を美しく保つためには、四季折々の維持、管理や散水、除草、清掃、病害虫の防除、枯れた花がら摘みなど、日々の手入れが必要になります。
では、管理しやすい庭とはどのような庭でしょうか。石畳や張石がされた庭は落ち葉の掃除などが楽にできますね。植栽も生長が遅く、あまり大きくならない木で、剪定に強く、欲を言えば美しい花を咲かせ、病害虫にも強いものが理想です。
基本5   自分でつくるかプロに頼むか
庭づくりは楽しい作業です。レンガを利用したり園路に飛石を打ったり、小さい木を植え込んだり、この程度のことなら日曜造園で可能ですが、実際にプロに頼んだほうが安価にできることもあります。庭づくりは計画を立てて、どこまで自分でできるかをよく考えてはじめましょう。
自分でつくる場合
  規模の小さいものであればほとんどの作業は施工可能です。一家そろって庭づくりも楽しいもので、きっと創造の喜びを満喫できるでしょう。地割(ゾーニング)、環境条件の調査を十分におこないます。そして植物や材料の素材を決定します。素人に出来ない作業はプロに依頼しましょう。
専門家に依頼する場合
  よい設計者、施工の上手な施工者を選ぶのが第一条件です。 知人、建築業者の紹介など様々です。 設計図ができたら納得いく説明を受けましょう。平面図を読むのは分かりにくい点があります。スケッチかパースを一緒に提出してもらうとよいでしょう。内容の説明を十分にしてもらってお互いに納得しあってから契約を結んでください。施工の際にも気づいた点があれば協議しましょう。
基本6   予算にあった庭を造る
庭の広さによって違いますが、建築計画の際に庭園工事費を建築工事費の10%程かけるとバランスのとれた庭になります。予算の枠内で全部が完成できない場合には工事を第一期、第二期というように分けて実施するのもよいでしょう。

では経費を安くするにはどうしたらよいでしょうか。いわゆる高価な名石や名木、手に入りにくい材料は使わないことです。また、現在の地形をいかすようにして切り土や盛土などのないようなデザインを考えましょう。敷地内に既存の樹木があり、それが利用できたり借景が得られるようならばそれらも利用するとよいでしょう。
一度で造らない
既存のものは利用しよう
基本7   設計にあたっての注意ポイント
日本古来の伝統手法を生かし、洋風の庭の実用的な手法も取り入れ、個性豊かな庭づくりをしましょう。
  
 ○庭を広く見せるポイント
    ●遠近感をだす 
        手前の部分を広くとってシンプルにまとめ、奥のほうを狭くして植栽や石組みでアクセントをつける
    ●仕切りで広がりをイメージさせる
        庭の一部を垣根で仕切ると美観を損なうものを隠しまた、奥にかくされたものを連想させる
    ●庭木の植え方、石の据え方で広くみせる
        葉が大きく明るい庭木を手前に、葉が細かく色の濃い木を奥に植える
        石を据えるときは根入れを深くし大岩の一部が露出しているかのようにみせる
        縁先近くに落葉樹を植え、木立の間から庭を眺めるようにする
        隣地の庭木を借景とするのもよい方法
 
 ○庭を美しくみせる
    ●ブロック塀、マンホール、物干し、物置などを上手に隠す
    ●アプローチにコンテナを並べ、フェンスにハンギングポットを飾る
 
 ○庭を立体的に見せる
    ●高低差のある庭 平坦よりも起伏をつける
    ●低い刈込みをつくり築山で陰をつくる
基本8   道具選び
道具は庭づくりに合わせて必要最小限そろえましょう。使った後の手入れも怠らないように。
さて、ここまでくれば準備はできました。個性的なお庭を造るために計画(プランニング)はとても重要です。今から今シーズンに向けての準備をしておきましょう。分からないこと、ご相談がごさいましたらなんでもお気軽にどうぞ。お客様とご一緒にお庭を造ります。
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